電気スパチュラ

 ワックスコーンテクニックでコーンを立てるには、スパチュラを加熱してワックスを熔かし、円錐状に盛り上げ硬化させなければならない。
 その過程においてスパチュラの太さ、スパチュラを加熱する温度、ワックスの溶解量、硬化のタイミングなど結構難しい。
 そこで、この操作をもっと効率的にできないか、ということで電気スパチュラを開発した。

ヒーターの本体
 超小型のハンダ鏝、ORYX MODEL 6。電圧8Volt(英国製) を使用した。
 鏝は、単なる棒状なので。鏝の先にスパチュラの先をはめ込むようにした。何種類かの太さのものを作った。
 上左図の右端の茶色の棒が斜めに立て掛けてあるのが電気スパチュラ。
 茶色の銅管の中に超小型のハンダ鏝が仕込んであり、回りを空気が通り抜けるようになっている。
 銅管の途中から、更にもう一本の銅管が鑞着されていて、ここから空気を送り込む。

 上左図左端の足踏みスイッチを踏むと、電源ボックスから電力が供給され、スパチュラを加熱する。
 スパチュラの加熱により、ワックスを熔かし、コーンを立てる。
 スイッチをOFFにすると、スパチュラ内のハンダ鏝の電気を切る。と同時に送風管から風を送り、急冷する。
 再びONにすると、送風が止まりヒーターに電流が流れる様にした。
  ワックスを冷却する風はスパチュラの周りから吹き出る様になっている。
 従って吹いて固める必要はない。

足踏みスィッチ
  左図の左端に見える。ヒーターと送風ポンプの切り替えを司る。

電源ボックス
  左図真ん中の二段になった上の四角いボックス。
  サイリスタを使ったVARITAP VP050 (TOKYO-RIKOSHA)で電力をコントロールする。
  ワックスの融け具合は、図に見える丸いダイヤルで細かく調整することが出来る。

送風機
  熱帯魚のポンプをそのまま利用した。電源ボックスの下に見られる。

 急速にグッと熔かして、急速にサッと固めるのは仲々難しい。そのタイミングには微妙なものがある。
上の右図は、実際にコーンを立てているところです。
  

 上記の装置は、歯界展望にすでに発表したのでご覧下さい。
臨床例はカラーだったが、これだけは白黒にされてしまった。
  竹腰洋三:歯牙の小移動を行った補綴例、54:14、1979.(昭54年7月)


手作りの楽しみ
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